セニョール・デ・ロス・ミラグロスについて

ペルーがスペインの植民地だった頃の1651年のこと、現在のペルーの首都リマでも特に貧しい人々が住んでいた地域で、敬虔な信仰を持っていたある黒人奴隷がレンガの壁に主キリストの磔刑像を描きました。

ところがその4年後にリマの街は大地震に遭い街全体が瓦礫の山と化してしまいましたが、不思議なことにこの絵が描かれた壁は崩れませんでした。
 

その後この絵に屋根や飾りをつけて熱心に祈っていた人の病気が奇跡的に治ったり、1687年10月に起こった大地震でもこの壁が無傷だったりと、いくつもの奇跡が起こったことから、この絵は「セニョール・デ・ロス・ミラグロス」日本語で言うと「奇跡の主」と呼ばれるようになり、これと同じ聖画像を描いて神輿を担いて奇跡をたたえる聖行列が毎年10月に行われるようになりました。
 

聖行列に際し信徒たちは主キリストのご受難にちなんで、紫色の衣を身に着けて参加することから、ペルーでは10月のことを「紫の月」とも呼んでいるそうです。

セニョール・デ・ロス・ミラグロスは現在では世界各地でそこに住むペルー人を中心に行われるようになっており、バチカンでも聖行列が行われて教皇様の祝福を授かっています。
 

日本でこのセニョール・デ・ロス・ミラグロスが最初に行われたのが、ここ住吉教会で1991年のことでした。そして今年は25周年になります。祖国を遠く離れて暮らしているペルー人をはじめとする外国の方たちのことを思い、私達も一緒に参加して共に祈りを捧げたいと思います。
 

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