4月26日復活節第3主日
赤波江神父の黙想のヒント

復活節第3主日

ルカ 24:13-35

  今日の福音は復活したイエスが二人の弟子に現れた話です。「この日、すなわち週の初めの日、二人の弟子が、エルサレムから60スタディオン離れたエマオという村へ向かって歩きながら、この一切の出来事について話し合っていた。話し合い論じあっていると、イエスご自身が近づいて、一緒に歩き始められた。しかし二人の目は遮られていて、イエスだとは分からなかった。」

  皆さん変だとは思いませんか?どうして二人の弟子は一緒に歩いている人がイエスだと分からなかったのでしょうか?別れたのが10年以上も前なら理解できますよ。でもイエスが捕らえられ十字架につけられたのは、ほんの数日前の出来事ですよ。しかも会話までしているのに?

  イエスは宣教活動の間多くの奇跡を行い、人々は驚嘆しました。しかし最大の奇跡である復活は静かに、静かに行なわれました。今まで一緒にいた弟子でさえ気づかなかったくらいに。と言うのは、復活したイエスは日常生活の平凡さの中で現れてくださるからなのですね。だから弟子たちも私たちもなかなか気づかないのですね。

  私たちの生活はたいてい同じことの繰り返しです。一見平凡で退屈に見える毎日の生活、このような毎日の中でこそ復活したイエスが共にいてくださることを信じましょう。そうして一見平凡に見える日々の奉仕、仕事のひとつ、ひとつに愛をこめて、復活したイエスが私たちの毎日の単純な生活を聖なる、実りあるものにしてくださるように。そして特に楽しいはずのこの大型連休中、新型コロナウイルス拡散防止のため、私たちは家にいることが求められています。一見平凡で退屈に見えるこの時こそ、復活したイエスが私たちの心の目を開き、今まで気づかなかった家庭での触れ合いの恵みを味わわせてくださるよう祈りましょう。

      (赤波江 豊 神父)

今日の福音朗読

東京大司教区復活節第3主日ミサ配信2020年4月26日10時

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