2月28日四旬節第2主日
赤波江神父の黙想のヒント

 「これはわたしの愛する子」(マルコ9:7)

 今日の福音書の出来事を「主の御変容」と言います。イエスはこれから迫りくる受難を前に三人の弟子にご自分の光輝く姿を見せ、ご自分が真の救い主であることを示された出来事です。その時「これはわたしの愛する子」という声が雲の中から響きました。即ちイエスはご自分が天の御父から愛されているということを強く感じたのです。わたしたちはこの言葉「これはわたしの愛する子」という言葉を、もはや天の御父がイエスに与えた言葉としてではなく、イエスがわたしたち一人一人に与えた言葉として受け取りましょう。

 ところで皆さん、「愛する」という言葉を普段どれだけ使いますか。恋愛の意味でよく使われます。でも若いカップルならともかく、家庭ではあまり使わないのではないでしょうか。そういう意味で非日常的な言葉ではないでしょうか。でも非日常的でありながらも、実は心のどこかで憧れている言葉、それが愛という言葉です。この心の憧れを表すために愛するという言葉以外に、可愛がる、大切にする、いとおしむなどのような言葉で表現します。

 皆さん、今日のヒントです。この愛をいつも心に感じさせるために、いつも誰かの笑顔を心に思い浮かべてみてください。家族であれ友人であれ、いつも誰かの笑顔を思い浮かべ続けるのです。そうして誰を思い出してもその人の笑顔が心に浮かぶようになったとき、皆さん自身もいつも笑顔につつまれた人となり、神の愛に満たされた幸せな者となるでしょう。皆さん、ぜひ試してみてください。時間はかかるかもしれません。でもきっとできます。

      (赤波江 豊 神父)

今日の福音朗読

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