8月1日年間第18主日
赤波江神父の黙想のヒント

 「朽ちる食べ物のためではなく、いつまでもなくならないで、永遠の命に至る食べ物のために働きなさい。」(ヨハネ6:27)

 「いつまでもなくならないもの」とは何でしょうか。今オリンピックの最中で熱い戦いが繰り広げられ、日本人の選手団の活躍によって私たちも大いに勇気づけられています。オリンピックの最終勝者は一人、あるいは一グループだけで、その他の人は皆涙をのまなければなりませんが、全員に共通して言えることは、皆子どもの頃から自分を信じてここまで来た人たちだということです。夢や希望と言う人生のジャンプ台を通してオリンピックまでたどり着いた人たちです。だいたい具体的な夢や希望をもってあのようにありたい、このようにありたいと願えること自体、それを現実にする潜在的な力が備わっていることの証拠です。通常人は自分に素質や能力がないことをあまりしたいとは思いません。ですから具体的な夢と希望をもって自分の将来の姿を思い描けるということは、その人にとってその実現の可能性が高いということです。今はできないことがあっても、それは今の自分にできないだけであって、将来の自分ならできるという未来進行形で考えることが大切です。自分にはまだ発揮されていない力が眠っていると信じることが大切で、その潜在力をONにするにはプラス発想や積極思考など前向きの精神状態や心の持ち方が大きく作用します。自分の人生を自分の力でしっかりと創造していける人というのは、その基盤として、必ず大きすぎるくらいの夢、身の丈を超えるような願望をいだいています。同時に豊かな将来をつくるという信念は豊かな現在をつくるという信念がなければ価値がありません。だから今日のこの一日こそ常に私たちにとって最上の日でなければなりません。ですから毎朝プラス発想や積極思考で一日を始めましょう。人の将来は今自分が考えていることに非常に左右されます。ですから感謝で目覚め、希望と自信で顔を洗い、愛と豊かな実りのことだけを考えて一日の歩みを始めましょう。

 「いつまでもなくならないもの」それは私にとって夢と希望です。

      (赤波江 豊 神父)

今日の福音朗読

東京大司教区年間第18主日ミサ配信2021年8月1日10時

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